きずあとの正しい管理「術後の方へ」
どんな傷あともきれいになれば良いのですが、産婦人科や外科で腹部の切開術を受けられた方の中で、縦切開の方で約3人に1人、横切開の方で約6人に1人が異常な傷跡になるというデータがあります。
Scar Control外来はその様な傷が悪化する前に、外来の治療で予防していこうという趣旨の外来です。ただ、全員が病院を受診するとなると、術後のご本人の負担にもなるため、自宅で予防的処置を行って頂き、悪い兆候が認められた人は早めに「形成外科外来」で診察を行ってまいります。
なんでケアするの?
きれいな傷とするためには、手術・抜糸までが50%、残りの自宅でのケアが50%必要です。ですので、どんなきれいな手術あとも、放っておくと汚い傷口になってしまいます。
場合によって、肥厚性瘢痕やケロイド(http://www.jsprs.or.jp/general/disease/scar/)などの赤く盛り上がった異常瘢痕となってしまうため、傷のケアを最低2~3か月を行って頂くのが理想です。
ケアの方法
傷は、力がかかることによって悪化します【(「ケロイド」と「ケロイド外来」について)参照】。
きれいな傷に必要なことは、
①創部の固定・安静。
②創部を過度な乾燥や、擦過などの刺激から守ること。
したがって、術後にテープで固定・保護することは、最終的な仕上がりにとって必須の作業です。一般的に使われるシリコーンシートなども固定・保護を目的としているので、自分に合ったものを使い分けるので良いと思います。
抜糸が終わったと安心せずに、最後まで頑張りましょう。
また、テープで、「かゆい」「痛い」「ひりひりする」など、トラブルがあれば、早めの受診をお勧めいたします。