医療安全管理部

1.ご挨拶

院内で予期せず発生する事象や事故(インシデント・アクシデント)の多くは、複数のエラーの積み重ねとチェック機構の破綻によって起きています。事後に冷静になって振り返ってみると、何故そうしてしまったのだろう、何故気がつかなかったのだろうと思えるような、個々には些細な複数のエラーが、何故かその場面では何れのチェック機構にもかかることなく、最後までスルーしてしまった結果と言えます。しかし、元来人間が行うことにはエラーがつきものです。その日の体調、精神状態、職場環境、職歴、勤務体制(人数、関わる人)などエラーの発生要因は多岐にわたります。どこかの段階で誰かがエラーに気付き、勇気を持って声を発していれば、患者さんに不利益が生ずる前に防げたかもしれません。そのためには、お互いの違和感を気軽に指摘し合える職場環境の醸成が大切です。
医療安全管理部は、個々のエラーの責任を追求するのではなく、インシデント・アクシデントに至ってしまった原因を調査し、再発防止策を皆様と共に考える組織です。皆様の出来事報告(インシデント・アクシデントレポート)がその糧となりますので、職員の方々には、過誤の有無や事象の大小にかかわらず、報告のご協力をお願いいたします。
患者さんやそのご家族の方々には、ご本人確認のためにお名前や生年月日を伺うことがございます。煩わしいとは思いますが、お互いの間違い防止のために御協力を宜しくお願いいたします。

医療安全管理部 部長 小谷 英太郎

1960131

2.沿革

当院では平成16年6月組織改編に伴い医療安全管理部が設立しました。

3.医療安全管理部の主な業務

  • 医療に係る安全管理のための指針を整備すること。
  • 医療安全管理委員会を設置し、委員会の管理・運営規程、議事録、決定事項の院内周知、改善策の実施状況調査・見直しを行うこと。
  • 医療に係る安全管理に関する研修を全職員対象として年2回程度実施すること。
  • インシデント・アクシデントの報告制度を設けて、分析・報告すること。
  • 重大事故発生時の体制整備を行うこと。
  • 医療安全のためのマニュアルを整備すること。
  • 患者支援センター患者相談窓口と連携し、医療行為に係る運営改善と医療の質の向上に向けて、相談内容を分析・報告すること。
  • 高難度新規医療技術を用いた医療の提供に係る医療安全および事務一般に関すること。
  • 未承認新規医薬品等を用いた医療の提供に係る医療安全および事務一般に関すること。
  • その他医療安全に係る事務一般に関すること。

4. 患者さんへのお願い

  1. 病状や健康に関する正しい情報を医療者に提供していただき、病院内でのルールおよび治療における注意事項をお守りください。 また、適切な医療を受けられるよう病院での秩序をお守りください。
  2. 院内で他の患者さんや職員に暴力を振るったり、大声を出したりする、または威嚇するような暴言を吐く患者さんの診察は、固くお断りいたします。