分野 (教室) の概要
脳神経外科学講座では、研究グループを以下の4つに分けている。
各々、准教授もしくは講師がリーダーとなり、10~15名ずつで構成されている。
間脳下垂体部腫瘍の臨床内分泌学的分析及び下垂体腺腫の機能的病理(免疫組織化学・分子病理学)を主たる課題として活動している。下垂体腫瘍の治療件数(平成17年は122件,累積1,722例)は本邦で最も多い上、第3内科、第1生理、第2生理の各教室や老研の一部門も間脳・下垂体の内分泌学をテーマとしており、研究活動やカンファランス等協力体制が整っている。外部の研究機関としては、東海大学病理および東京大学内分泌内科と共同研究を行っている。
主に悪性脳腫瘍の病態解明および治療法の開発を行っている。基礎的研究としては、実験脳腫瘍を用いた分子生物学的なそれが中心であり、遺伝子治療にも取り組んでいる。臨床的には、悪性脳腫瘍の化学・放射線治療のプロトコール開発とその分析、モノクロナール抗体を用いた新しい治療法の開発を行っている。更 に、病理学教室と合同で脳腫瘍の病理検討会も隔月に開催している。
脳保護療法の開発および脳血管攣縮の治療を主たるテーマとしている。基礎的には実験動物の虚血モデルを用い、いくつかの新しい薬剤の神経保護効果を確認している。臨床的にはクモ膜下出血の患者管理に関するプロトコールを作成し、治療成績の向上を企てている。また、難度の高い巨大脳動脈癌の手術等にチームで 取り組んでいる。更に脳血管内手術チームもこのグループに含まれる。
頭部外傷モデルを用いた基礎的研究及び神経再生の研究をテーマにしている。臨床的には重症頭部外傷に関する研究を救命救急医学科と共同で取り組んでいる。
以上の4グループは個々に研究カンファランスを持つと共に、教室合同のカンファランスである火曜会(毎週火曜夕方)で2~3ヶ月に一度まとめの報告と討議を行っている。更に最近、脊髄グループと神経内視鏡手術グループも形成された。