医療支援報告⑤
東北関東大震災の気仙沼市医療支援て大活躍している日本医科大学多摩永山病院の「Doctor Car NINO」の装備と内部を紹介する。「NINO」イタリア語で「小さい」という意味であり、その名の通り軽自動車でコンパクトな構造で、安価、機能性を目的にして日本医科大学多摩永山病院の二宮教授を中心とする救命救急センタースタッフが開発した。患者の搬送は想定しておらず、救急現場に医師が急行し、救命処置を施すドクターカーである。
東京都、特に多摩地域の道路事情に合わせ、小回りが利くタイプの軽ワゴンがベースとなっている。両側のドアがスライド式になっているため、狭い場所でも両方から降車できる。車両後部にマグネット式のコンセントがあり、エンジンがかかっていなくても、内部の医療機器が充電できる構造となっている。また、車両内部の吸引器・カーナビは自動で充電が可能である。緊急時には助手席と後部座席を倒すことで、緊急時は担架を1台固定することが可能である。被災地では、瓦礫で道路が寸断されている場所であっても、ぎりぎりの所まで進入ができ、非常に有用で大活躍をしている。