ホーム>病院のご案内>認知症疾患医療センター

認知症疾患医療センター

日本医科大学武蔵小杉病院は、2012年12月に川崎市の認知症疾患医療センターに認定されました。もの忘れが心配な方や認知症性疾患の患者さんの診断・治療と相談業務を行っています。そして、市民に認知症についての情報発信を行っています。

もの忘れ・認知症の相談

 日本医科大学武蔵小杉病院内の患者相談室・医療福祉支援室と、別館(アイン薬局日本医科大学武蔵小杉病院店2F)にある「街ぐるみ認知症相談センター」で、相談業務を行っています。

認知症の鑑別診断と初期対応

 認知症で最も多いのはアルツハイマー病ですが、その他に、血管性認知症・レヴィ小体型認知症・前頭側頭葉変性症・嗜銀顆粒性認知症など、たくさんの病気があります。中には、甲状腺機能低下症のように内科の病気が基礎になっていることもありますし、睡眠薬など薬剤が原因のこともあります。
 日本医科大学武蔵小杉病院物忘れ外来では、まず、詳細な問診、神経学的および精神医学的診察、認知機能検査により、認知症の鑑別診断を行います。採血や、CT・MRI・SPECTなどの画像検査も、必要に応じて行います。
 検査結果による評価ののち、治療方針をご本人・ご家族と共に決定し、かかりつけ医での継続加療をお願いしております。認知症の症状に変化があれば、かかりつけ医や地域の医療機関と連携しながら対応をおこなっています。

症状悪化への対応

 認知症患者が他の病気にもかかった場合や、行動・心理症状の悪化については、脳神経内科で診療するだけでなく、病状に応じて他の診療科、地域の認知症に係る専門の病院などと緊密な連携を図り、地域全体で受け入れる体制を作っています。

認知症ケアチーム:入院患者の支援

 認知症の患者さんも、がんなどの治療で入院したり、転倒による骨折で救急搬送されたりします。しかし、入院により認知症症状が悪化したり、患者さんとスタッフでのコミュニケーションがうまくいかず身体疾患の治療を円滑に受けられなかったりすることがよくあります。
 そこで、日本医科大学武蔵小杉病院では、脳神経内科専門医・認知症看護認定看護師・社会福祉士で構成される「認知症ケアチーム」を導入しています。「認知症ケアチーム」は、病棟と連携し、認知症症状の悪化の予防・入院生活の環境整備・認知症患者とスタッフの円滑なコミュニケーション方法に介入します。定期的なカンファレンスを実施し、各病棟を回診して、認知症ケアの実施状況を把握するとともに、患者家族・病院スタッフに助言や指導をします。
 平成28年度診療報酬改定では、「身体疾患のために入院した認知症患者に対する病棟における対応力とケアの質の向上を図るため、病棟での取組や多職種チームによる介入を評価する」ための、認知症ケア加算が新設されました。日本医科大学武蔵小杉病院では、該当する患者さんの入院で、認知症ケア加算1が算定されます。

1.14日まで 160点
2.15日以降 30点

認知症疾患医療連携協議会の開催

 地域の医療と介護の連携をはかるため、行政、医師会、地域包括支援センターなどをメンバーとした認知症疾患医療連携協議会を年に2回程度開催しています。

研修会の開催

 認知症の病態やケアについて、地域連携についてなど川崎市内外で医師、医療系職員、介護職員や、市民を対象とした講演を行っています。

 医療機関の皆様:患者ご紹介での診療報酬について

 認知症疾患医療センターである日本医科大学武蔵小杉病院脳神経内科に認知症患者(認知症疑い例を含む)をご紹介いただく際、ご紹介くださる医療機関は、診療情報提供料(250点)に加え、認知症専門医紹介加算(100点)を算定できます。