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膵がんの前がん病変の膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)のうち、病理学的に高度異形を有するIPMN(非浸潤がん)を高い感度で検出する血液バイオマーカーの発見 
-ドイツハイデルベルグ大学と日本医科大学の共同研究-

2022年1月5日
日本医科大学


要旨

 

日本医科大学大学院医学研究科 本田一文大学院教授(前国立がん研究センター研究所早期診断バイオマーカー開発部門長)、長島健悟非常勤講師、加城歩エキスパートサポートスタッフ(前国立がん研究センター特任研究員)、武内恵子アシスタントサポートスタッフは、ハイデルベルグ大学外科学病院 Büchler教授、 Felix博士、ウィーン大学 Strobel教授らとの共同研究で、膵がんの前がん病変の一つである膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)のうち、悪性所見があるが間質への浸潤のない高度異形(high grade dysplasia) IPMN (IPMN HGD) (非浸潤がん)を高い感度で検出する血液バイオマーカー(アポリポプロテインA2 アイソフォーム: apoA2-i)を発見しました。IPMN HGD を健常者から発見する感度は70%で、現在臨床で利用されている膵がんバイオマーカーのCA19-9の感度15%に比較して圧倒的に高いことを見出しました。
IPMN HGDは病理学的に悪性所見を持つ非浸潤がん(ステージ0相当)と考えられます。非浸潤状態で手術できれば膵がんの予後の向上が期待できます。


本研究成果は、2021年11月14日にUICC (The Union for International Cancer Control :国際対がん連合)のofficial journal 『International Journal of Cancer』のオンライン速報版で公開されました。

プレスリリース全文(PDF)