当科の特色

  • 超急性期からのリハビリテーション評価・治療

リハビリテーション評価・治療が必要な患者さんに対し、入院後超急性期(48時間以内)から介入します。不必要な安静に伴う身体機能低下・合併症を予防するとともに、早期よりADLの再獲得を目指します。

摂食嚥下障害の診断・評価とリハビリテーション治療

摂食嚥下障害に対して多職種で評価と治療に取り組み、口から食べられることを目指しています。X線透視を用いた嚥下造影検査(VF)、内視鏡カメラを用いた嚥下内視鏡検査(VE)、嚥下の生理学的側面を評価する高解像度マノメトリー(HRM)、喉の周囲の筋肉を評価する筋電図検査(EMG)などを行います。どこに問題があるのか、何が原因で食べられないのかを調べ、治療・訓練法を摂食嚥下チームで検討し、誤嚥性肺炎や低栄養予防、生活の質の維持・向上に努めます。

心臓リハビリテーション

日本心臓リハビリテーション学会認定指導士が5名在籍し、開心術後や急性心筋梗塞の早期リハビリテーションを積極的に行っています。
急性期からパスに沿って多職種で包括的に心臓リハビリテーションをすすめます。
必要に応じて、心肺運動負荷試験(CPX)で評価し、運動指導をしています。

痙縮治療

痙性片麻痺、痙性対麻痺など筋緊張が亢進している患者に対して、生活上の問題点を明らかにした上で、ボツリヌス療法(ボトックス)や神経ブロックを行っています。

電気生理学的診断

末梢神経障害、神経筋疾患の診断と治療方針の決定を目的に、電気生理学的診断(神経伝導検査、針筋電図検査、誘発電位)を行います。

聴覚領域リハビリテーション

耳鼻咽喉科と共同し、人工内耳、補聴器、小児難聴を有する患者の評価・フォローを行うとともに、必要に応じてリハビリテーションを提供しています。

高次脳機能障害の評価とリハビリテーション

脳卒中、頭部外傷患者に合併する失語症、高次脳機能障害に対し、早期から日常生活動作・家事・復職や自動車運転の評価・アプローチを含め、円滑に自宅退院もしくは回復期リハビリテーション施設転院へ繋げます。

ニューロリハビリテーション

末梢磁気刺激装置など最新のリハビリテーション機器を導入し、多種多様の電気刺激療法を行っています。運動制御や運動学習の理論に基づいて、先端的リハビリテーションを提供します。

逆行性輪状咽頭筋機能障害(Retrograde cricopharyngeal dysfunction:R-CPD)

輪状咽頭筋は、げっぷ時に弛緩し胃内のエアーが食道から口腔へ逆流します。R-CPDでは輪状咽頭筋がうまく機能せず、げっぷが困難になります。食後に腹部膨満感、不快感などの症状を伴うことがあります。当科ではR-CPDの診断と治療の提案を行います。