精神神経科

精神神経科では思春期以降のあらゆるこころの問題、精神症状を対象に、外来と入院診療を行っています。学会専門医はもちろん、小児精神、老年精神、認知症、てんかんなどの各領域のエキスパートが専門性の高い精神医療を提供しています。
特徴の一つは、もの忘れ、うつ、幻覚など、高齢者のさまざまな症状の診療を得意としていることです。認知症なのかうつ病なのか迷われる場合など鑑別診断を行います。
二つ目の特徴は、多数の診療科を有する総合病院の精神神経科として、身体疾患に伴う精神症状を診療するリエゾン精神医学の実践に力を注いでいることです。27床の精神神経科入院病床の患者さんとは別に、常時60人近い他診療科の入院患者さんに、コンサルテーション・リエゾン・サービスを提供しています。
三つ目の特徴は、mECT（無けいれん通電療法）を、全国的にも早い時期に導入し積極的に行っていることです。麻酔科が緊密に連携し、筋けいれんを伴わないmECTを安全に実施する体制を築いており、学会ECT研修施設にも認定されています。ECTは精神療法や薬物療法ではなかなか改善しない難治性うつ病に有効で、かかりつけ医からのご紹介で入院しECTを受けられる方が多くいらっしゃいます。

精神神経科 部長　舘野 周