泌尿器がんについて

当科ではあらゆるステージの癌患者さんに治療を行っております。 

手術、放射線、化学療法(抗がん剤、ホルモン薬、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬など)

おもな泌尿器がん

前立腺癌

日本人男性で最多の癌種。PSAの上昇をもとに前立腺の針生検で診断します。
早期(限局性)であれば手術(ロボット)、放射線治療(内分泌治療の併用の場合も)で治療となり一部の症例では経過観察の場合もあります。転移のある進行癌であれば内分泌治療が中心(抗がん剤も)となります。当院では2024.8月より第4世代の内視鏡手術支援ロボットであるダビンチXi(da Vinci surgical system)を導入しました。従来の開腹手術と比べて低侵襲(身体へのダメージが少なく回復が早い)で術後尿失禁の回復も早い、などのメリットがあります。

腎細胞癌

早期だと自覚症状に乏しいため、検診、人間ドッグや他疾患でのCTや超音波で偶発的に発見されることがよくあります。腎癌の場合は転移のある進行癌でも手術が選択される場合があります。サイズが小さければ悪い部分だけを取り除く腎部分切除術が適応となりますが大きければ全てを取り除く全摘術が選択されます。いずれも主にロボットで実施しますがサイズが大すぎる場合や開腹歴がある場合またはその他の事情により他の術式が選択される場合があります。
全身治療(免疫チェックポイント阻害薬、分子標的薬)の選択肢も豊富にあります。

尿路上皮癌(腎盂、尿管、膀胱)

主に肉眼的血尿(目で見える血尿)で発見されます。腎臓で作られた尿は腎盂(腎臓の出口)に集められ尿管を伝い膀胱に貯蓄されます。尿路上皮癌とはその経路を覆う尿路上皮にできる癌の総称です。
限局している場合、腎盂・尿管癌は手術(主にロボット)で取り除きます。しかしその範囲は広く腎臓、尿管、膀胱の一部を一塊にして摘除します。
膀胱癌は一般的には表在性(浅い)であれば経尿道的手術で治療しますが浸潤性(深い)であれば膀胱全摘術(開腹)に加え尿路変更(尿の通り道を別に作ること)が必要になります。
転移のある進行癌では全身治療(抗がん剤、免疫チェックポイント阻害薬など)が必要となります。

精巣腫瘍(精巣癌)

若年者に多く発生し陰嚢が痛みがなく硬く腫れてきます。準緊急手術となることが多くステージによっては術後に抗がん剤や放射線治療が必要になる場合があります。

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日本医科大学多摩永山病院

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