水疱症外来

多発する水疱から皮膚の健康を守ります

図1 天疱瘡の頬粘膜病変 図2 天疱瘡の背部のびらん、水疱 図3 類天疱瘡の大腿部に多発した水疱 虫刺され、やけど、とびひ、帯状疱疹など水疱(水ぶくれ)ができる皮膚の病気はたくさんありますが、身体中に、時には口の中にまで水疱が多発し、それが破れて「びらん」となる病気が水疱症です。
水疱症外来では天疱瘡(図1、2)や、高齢者に比較的多い水疱性類天疱瘡(図3)に代表される自己免疫性水疱症を主に扱っています。自己免疫性水疱症は、本来外敵から私たちの体を守る免疫系が、私たち自身の皮膚や粘膜を構成するたんぱく質を攻撃してしまう(「自己免疫性」とはこのことをさします)結果発症する病気です。
当科では血液検査、組織検査、免疫学的検査により迅速に水疱症を診断し、中等症~重症の方には入院治療を行っています。水疱症の治療には、個人の病状に合わせて治療法、投薬量を選択することが必要です。治療は、ステロイドの内服が中心となりますが、それだけでは病勢を抑えられない時は、免疫抑制剤の併用や血漿交換を考慮します。最近、天疱瘡については免疫グロブリン大量療法が保険適用されるなど、治療の選択肢も増えています。
自己免疫性水疱症は非常に経過の長い病気で、ステロイドを安易に減量するのは水疱症の再発につながります。水疱症外来では、入院治療後比較的症状の落ち着いている方を中心に、血液検査、免疫学的検査で病勢の悪化がないことを確認しつつ、ステロイドを徐々に減量していき、長期間にわたるフォローアップを行っています。

担当医 新見 やよい 非常勤講師


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