病理診断科

概要

多摩永山病院の病理診断科は1985年10月、当時の故原田誠一病院長と、老人病研究所(現:先端医学研究所)所長の故金子仁教授の尽力により病理部として発足しました。
当院は約400床を有する多摩ニュータウンの基幹病院として救命救急センターのほか、東京都がん診療連携拠点病院として日々診療を行っており、年間約6,000件余の組織診断と9,000件余の細胞診を行っています。現在のスタッフは病理医3名(病理専門医2名)と、7名の臨床検査技師(内、細胞検査士6名、認定病理技師2名)、 事務員1名で業務を遂行しております。2台の自動免疫染色装置を導入し、最近のゲノム医療等に支障がないよう対応し、診療を安心して受けられる礎となっております。

 病理診断科 部長 永田耕治

スタッフ紹介(2024年1月12日現在)

診療・教育スタッフ
教授(部長) 永田 耕治(鹿児島大学卒:病理専門医 病理専門医研修指導医 細胞診専門医 細胞診専門医教育研修指導医):消化管、肝胆膵
助教・医員 新井 悟(日本医科大学卒:病理専門医 病理専門医研修指導医):泌尿器
助教・医員 岩田 隆(日本医科大学卒)

 嘱託医
前田昭太郎(信州大学卒):中皮腫、細胞診

 臨床検査技師
東 敬子(認定病理技師 二級臨床検査士・病理 電子顕微鏡一般技術認定)
礒部 宏昭(細胞検査士 国際細胞検査士 二級臨床検査士・病理)
川野 記代子(細胞検査士 二級臨床検査士・病理)
岩瀬 裕美(細胞検査士 国際細胞検査士 認定病理技師 二級臨床検査士・病理 電子顕微鏡二級技士)
網谷 由紀子(細胞検査士 国際細胞検査士 二級臨床検査士・病理)
小俣 稜(細胞検査士 二級臨床検査士・病理)
甲斐 大地(細胞検査士 二級臨床検査士・病理)

事務
中村 牧子

業務内容

病理診断

生検材料、手術材料の組織診断を行います。形態学の他、免疫組織化学、FISH法を用い、確定診断を行います。また、得られた結果から化学療法や分子標的治療薬の効果判定なども行っています。
臨床各科とカンファレンスを行い、術前・術後の情報共有を行い、診療に役立てています。

細胞診

低侵襲の検査で細胞について精細な情報が得られ、質的診断や組織型、 原発臓器の推定、経過観察に用いられます。

術中迅速診断

術前に診断確定がなされていない病変、手術の切除範囲を確定するためなどに手術中に病理診断を行います。安心して手術を受けられる病院の指標として、術中迅速診断ができることが挙げられています。

教育

医学部の卒前教育としてクリニカル クラークシップ(clinical clerkship)を行ったり、卒後の研修医に対するCPC(Clinico-Pathological Conference):臨床病理検討会の指導や臨床検査技師の学生の実習受け入れを行っています。

研究

これまで行われていた中皮腫や乳がんの他、消化器がん、 肺がんなどについての検討を行っています。
臨床各科の学会発表や論文作成への協力を行っています。

まとめ

当病理診断科は、患者様や臨床に対して、よりよい医療が得られる礎としての病理診断科を目指し、スタッフ一同協力して業務を行っています。