足潰瘍治療チーム【チーム足】
チームリーダーより
ご挨拶
われわれは糖尿病性足潰瘍・壊疽を中心とした慢性下腿潰瘍を様々な診療科が総合的に治療するために発足したチームです。
世界的な糖尿病人口増加は本邦においても同様の未来像が予想されており、10年後には1000万人以上の患者数となると見込まれています。血液中の糖の量が過剰になる(高血糖)と、血管の壁に傷ができ、脂質がその壁に溜まりやすい状態になります。そのうち血管の壁が厚くなることにより血液の通り道が狭くなって、壁もボロボロになっていきます。ボロボロになった血管は動脈硬化といい、心臓にいく血管が詰まったら心筋梗塞、脳にいく血管が詰まったら脳梗塞になるのです。また、腎臓にいく血管がボロボロになると腎臓の機能が弱まり、透析を導入する必要が出てきます。
同様に、足にいく血管が詰まると、足の指先から壊死(壊疽;えそ)が始まります。高血糖は痛みを感じる神経にも障害を与えるため、必ずしも痛みを伴うわけではなく、あっという間に細菌が繁殖して切断に至るケースが珍しくありません。
ただ、足潰瘍の治療は複雑で、様々な方法で患者さんの苦痛をやわらげる必要があります。糖尿病内科だけでなく、足の血管をカテーテルで広げる循環器内科、足の痛みを和らげる麻酔科、腎機能が落ちた患者さんに透析を導入する腎臓内科、皮膚の状態を改善する皮膚科、そして、潰瘍の治療や壊死した部分の切除を行う形成外科が協力して治療に当たる必要があるのです。これら診療科にフットケアナース、装具士を加えた【チーム足】を発足し、全ての足潰瘍患者さんに、適切で最良な医療を提供してまいりたいと思っています。
チームリーダー 庄司真美
お知らせ
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- 2022年8月1日より足潰瘍治療専門部門【チーム足】を設立いたしました。
- 庄司チームリーダー(形成外科)が中心となり、麻酔科・循環器内科・腎臓内科・糖尿病内科・皮膚科と、足潰瘍・足壊疽に特化した治療マネージメントを行ってまいります。
受診方法
- 足潰瘍・壊疽の患者さんは、まず木曜日午後2時から3時の間に形成外科・庄司医師の外来を受診いただきます。コールセンター(044-712-9300)からご予約ください。
- 傷の状態から、庄司チームリーダーが各専門家へ必要な治療の依頼を行います。