呼吸器外科
- 当科は、呼吸器(肺・気管支)、縦隔、胸壁に症状や異常がある方を対象に診療を行っています。具体的に、原発性肺癌、転移性肺腫瘍、良性肺腫瘍、縦隔腫瘍、胸壁腫瘍、自然気胸などの診断・治療を担当しています。
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- 当科の特徴を御紹介いたします。
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- ・肺癌(原発性肺癌、転移性肺腫瘍)に対するロボット
- 手術 (ダヴィンチ)
- ・縦隔腫瘍に対するロボット手術 (ダヴィンチ)
- ・末梢型肺癌に対する世界に先駆けた気管支鏡治療
- ・中枢気道狭窄に対するレーザー治療、ステント治療
- ・進行肺癌に対する集学的治療(呼吸器内科、放射線
- 科と強い連携)
我が国の「がん死亡者数」の中で、もっとも亡くなられる患者様が多いのが「肺癌」で、およそ1/4を占めております。我々は、肺癌により苦しんでおられる患者様のために、「肺癌征圧」を掲げて診療・研究に取り組んでおります。肺癌患者さんの多くは、御高齢で治療を行う際には、低侵襲で肺機能を温存するQOLを損なわない治療法が求められております。
そのため、da Vinci(ダヴィンチ)という手術支援ロボットを使用することで、肺癌に対する低侵襲手術に取り組んでおります。これは、従来から使用されている胸腔鏡手術と異なり、術者は3次元モニターをみながら、拡大視でかつ非常に細かい鋭的操作が可能です。患者さんの術後の疼痛軽減も期待できます。当科における肺癌・縦隔腫瘍に対するロボット支援手術は通常の保険診療で行うことができます。
御高齢のため、あるいは様々な併存症のため、手術を行うことができない患者様には、「切らずに治す気管支鏡治療」の開発を以前から行ってきました。これは、光線力学的治療(Photodynamic Therapy: PDT)という治療法で、癌病巣に特異的に集積する光感受性物質を静脈投与後に気管支鏡下に赤いレーザー照射を行います(約10分くらい)。この治療法は1996年に中心型早期肺癌に対して保険診療として承認されました。しかし、胸部CTで発見される機会が増えた末梢肺野の肺癌には行うことができませんでした。そのため、当科で開発したレーザー機器等を使用し、2016年3月に世界で初めて末梢肺癌に行いました。2020年5月からは、公的資金の援助を受け、手術や放射線治療ができない肺癌患者様に対する医師主導治験を開始します。
肺癌の死亡者数が多い原因は、発見時にすでに進行していることが多いからです。我々は、こうした進行肺癌に対して、積極的に手術を行い、「肺癌の根治」に向けて取り組んでおります。特に、日本屈指の「肺癌専門」集団を有する日本医科大学・呼吸器内科、最新の放射線治療装置を駆使する放射線科と強固なチーム力を発揮し、集学的治療を行っております。
当科を受診された患者様及び御家族の方、そして御紹介いただいた先生方に安心し、満足していただけるような診療をスタッフ一同心がけております。
呼吸器外科 部長 臼田 実男
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