[老人病研究所公開セミナー] 脳における性差研究の現在
<演者> 疫学部門 折笠 千登世 先生 先生
<日時> 2014. 5. 29(木) 15:00~16:00
<場所> 武蔵小杉病院 C館1F 会議室
<要旨> 生殖腺から分泌されるステロイドホルモンは脳の特定の時期に働いて、脳の形態学的、生理学的な性差をひきおこす。このようなステロイドは胎生期または、新生仔期の精巣から分泌されるテストステロンであり、脳のなかでアロマターゼによってエストラジオールに変換され、ラットでは内分泌及び行動において性差をもたらすような脳の機能的性差をひきおこす。
脳の性差の認められる視索前野脳室周囲核(AVPV)、視索前野性的二型核(SDN-POA)を免疫組織化学的に解析した。この2つの領域では、神経核の大きさはAVPVでは雌が大きく、SDN-POAでは雄の方が大きい。老研セミナーでは、この2つの領域での形態的性差を反映する機能性について考察する。