[老人病研究所公開セミナー] 糖尿病モデルマウスへの分子状水素の効果とマイクロアレイによる遺伝子発現解析
<演者> 生化学部門 一宮 治美 先生
<日時> 2013. 10. 31(木) 15:00~16:00
<場所> 武蔵小杉病院 南館2F 会議室
<要旨> 酸化ストレスは、生活習慣病をはじめ様々な疾患の原因の一つである。一方、活性酸素種の中にはシグナルとして必要なものもあるため、必要な活性酸素種まで完全に除去しないことは大切である。私達は、糖尿病モデルマウスにおいて水素分子が糖尿病と肥満のキーファクターであるFGF21の遺伝子発現が肝臓で増加していることを見出した。そこでさらに詳細な遺伝子発現変動をマイクロアレイにより網羅的解析を行った。その結果、水素分子3日間と7日間投与で肝臓のPGC1αの遺伝子発現が一時的に増加し、その後FGF21、脂肪酸代謝経路、PPARシグナル経路に含まれる遺伝子群が増加することが明らかとなった。