[老人病研究所公開セミナー] アディポサイトカインによる粥状動脈硬化防御機構
<演題> アディポサイトカインによる粥状動脈硬化防御機構
<演者> 疫学部門 岡本 芳久 先生
<日時> 2013. 6. 27(木) 15:00~16:00
<場所> 武蔵小杉病院C館1F 第1・第2 会議室
<要旨> 肥満に伴う脂肪細胞の肥大化と機能障害、特にアディポサイトカインの分泌や作用の異常は、メタボリックシンドロームにおける心血管病発症に深く関わる。肥満者で血中濃度が低下するアディポネクチン(APN)は、血管内に発生し進展する動脈硬化性プラークの増大を抑制する事で、虚血性心疾患発症を防御すると考えられていたが、我々はAPNがプラークの安定化やプラーク破裂後の血栓形成を抑制し、急性冠症候群の発症抑制にも寄与することを最近報告した。また、APNのパラログのCTRP9(C1q/TNF related protein 9)もAPNと同様に抗動脈硬化作用を有するアディポサイトカインである可能性も見出したので、紹介する。