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[老人病研究所公開セミナー]  薬物代謝酵素シトクロムP450によるフェノール類の新規代謝反応

<演者> 基礎科学 化学教室 中村成夫 先生

<日時> 2012. 10. 25(木) 15:00~16:00
<場所> 武蔵小杉病院C館1F 第1・第2 会議室

<要旨>  シトクロムP450は薬物代謝における中心的役割をはたしている酵素である。活性中心にはヘム鉄を有しており、その強力な酸化力は化学的な立場から見てきわめて興味深い。P450が触媒する反応は多岐にわたるが、演者らはフェノール性水酸基を有する化合物の代謝反応において、これまでに知られていた代謝様式とは異なる新規代謝反応を見出した。また、その反応機構を詳細に解析することにより、新規代謝物を予測できるようになった。ノニルフェノールやビスフェノールAはフェノール性水酸基をもつ内分泌撹乱物質であるが、これまで知られていなかったP450による新規代謝物を検出することができた。