[老人病研究所公開セミナー] カロテノイド: 基礎から応用まで
<演者> 基礎科学 生物学教室 高市 真一先生
<日時> 2012. 4. 26(木) 15:00~16:00
<場所> 武蔵小杉病院C館1F 第1・第2 会議室
<要旨> 自然界は美しい色で彩られ、人の目をなごませてくれる。そのうちカロテノイドが占める割合は多くまた多種多様で、天然から750種以上が同定されている。カロテノイドは単なる色づけだけでなく、生物の様々な生理的機能とも関係している。
たとえば光合成においては光捕集や光傷害防止などの機能をもつ。一部のカロテノイドはプロビタミンA活性をもち視覚に関係する。また養殖魚類や養鶏において、給餌を通して体色や卵色の改善や着色に使われている。近年、ヒトに対する加齢予防、抗腫瘍作用なども明らかになってきた。
カロテノイドの物理化学的性質の解明、細菌や植物における生合成遺伝子の単離と生合成経路の解明、上記生理作用などを解説する。
参考「カロテノイド:その多様性と生理活性」高市編著(2006)裳華房