[老人病研究所公開セミナー] 癌化に関わるSTAT3による新しいGli1活性化機構
<演題> 癌化に関わるSTAT3による新しいGli1活性化機構
<演者>免疫部門 阿部芳憲 先生
<日時>2011年10月27日(木) 15:00-16:00
<場所>C館1階会議室
<要旨>
Hedgehog経路は成体ではわずかに存在する幹細胞の維持以外では機能しないが、多くの癌細胞でhedgehog経路が恒常的に活性化している。従ってhedgehog経路制御機構の破綻は細胞の癌化と深く関わっていると考えられるが、その制御機構には不明な点が多い。我々は以前の老研セミナーにおいて、hedgehog経路下流で機能する転写因子Gli1の新規活性化因子WDR77について報告した。その後WDR77が新規Gli1活性化因子としての側面だけでなく、STAT3による新しいGli1活性化機構にも関与することを見出した。今回、Gli1活性化機構におけるWDR77の新しい役割を中心に、これまでに明らかになっている結果について報告したい。