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【老人病研究所公開セミナー】ケロイド形成におけるWntシグナル経路の役割について

<日時>2011年6月30日(木) 15:00-16:00
<場所>C館1階会議室
<演者>病理部門 伊吾田慎一 先生
<演題>ケロイド形成におけるWntシグナル経路の役割について
<概要>ケロイドは、微細な傷から発生して、拡大し続ける形成外科領域の難治性疾患であり、その治療方法は確立されていない。ケロイド組織では、線維芽細胞の過剰な増殖とコラーゲン産生能の亢進を認めるが、発症のメカニズムについては解明されていない。一方、Wntシグナルは、細胞の増殖、分化、遊走に関与していることが明らかにされている。また、線維化病変においてはWntシグナルの亢進が線維芽細胞の過剰な増殖を誘導することが報告されている。そこで、われわれはWntシグナル経路がケロイドにも関与していると考え、現在、ケロイド形成におけるこのシグナルの役割について研究を行っており、その意義と現在までの研究の一端を報告させていただく。