【老人病研究所公開セミナー】水溶性フラーレン誘導体の生物活性
<日時>2011年7月28日(木) 15:00-16:00
<場所>C館1階会議室
<演者>新丸子校舎・化学教室 中村成夫 先生
<演題>水溶性フラーレン誘導体の生物活性
<概要>1985年に発見された炭素60個からなるサッカーボール型の分子であるフラーレンは、有機化学的に特異な構造と性質を有する化合物であり、エレクトロニクスなどの分野で新規素材として注目さ れている。しかし、フラーレン自体は著しく水溶性が低いために、その生物活性についてはあまり研究が進んでいない。演者は、フラーレンに水溶性官能基を導入した誘導体を合成し、その生物活性 に関する研究を進めている。フラーレンに導入する置換基の種類に より、アポトーシス誘導、酵素阻害など、さまざまな生物活性を生み出すことが分かってきた。フラーレン分子の化学的特性とその生 物活性におよぼす構造的特徴について概説させていただく。