【公開セミナー】細胞導入型細胞死抑制蛋白質PTD-FNKによる精子凍結保存
<演題> 細胞導入型細胞死抑制蛋白質PTD-FNKによる精子凍結保存
<演者> 生化学部門 佐藤佑一朗 先生
<日時> 2011年1月27日(木曜日)15:00~16:00
<場所> 武蔵小杉病院C館1F第1・第2 会議室
<要旨>
遺伝子改変マウスによく用いる近郊系マウスC57BL/6、また近親交配が進んでいる野生・産業動物は、精子凍結保存後の生存率・受精率が著しく悪い。貴重な遺伝子資源の保存、生物多様性の保全には凍結保存法の改良が必要である。本研究では遺伝子組み換えにより当研究室で作製した細胞死抑制活性が強化された細胞導入型蛋白質PTD-FNKを精子凍結保存に用いた。その結果、生存率、運動性、ミトコンドリア活性ともに向上した。さらに、体外受精率の改善が見られた。PTD-FNK添加は精子凍結保存法の改善に有用であり、その作用はミトコンドリア機能の向上である可能性を示した。