【公開セミナー】パーキンソン病原因遺伝子PINK1欠損によるミトコンドリア機能不全
<演題> パーキンソン病原因遺伝子PINK1欠損によるミトコンドリア機能不全
<演者> 防衛大学校 応用化学科 天羽 拓 先生
<日時> 2010年7月29日(木曜日)15:00~16:00
<場所> 武蔵小杉病院C館1F 第 1・第 2 会議室
<要旨>
パーキンソン病は有病率10万人中100人を超える神経変性疾患で、内服治療による症状改善効果が確立されているが、根本的な治療は存在しない。パーキンソン病の発症機序には、近年ミトコンドリア機能不全やミトファジーの関与が指摘され注目されている。本研究では遺伝性パーキンソン病の原因遺伝子の一つであるPINK1欠損細胞をモデルとし、ミトコンドリア機能の詳細な解析を行った。その結果、PINK1欠損細胞ではミトコンドリア膜電位の低下が認められたが、その原因はプロトンリークにはなく呼吸鎖活性の低下にあることを明らかにした。