19 これまでの医学部教育では基礎科学、基礎医学、臨床医学、臨床実習を順番にこなしていくだけでした。本学のカリキュラムは卒業時の学生の姿(アウトカム)をあらかじめ目標(コンピテンス)として定め、そこに向かっていくにはどう学修していくべきかを逆算して設計したカリキュラムになっています。「克己殉公」を学是に、「愛と研究心を有する質の高い医師と医学者の育成」を教育理念に掲げる本学では、国際認証基準にも対応した「アウトカム基盤型カリキュラム」を採用しています。アウトカムはもちろん卒業時の学生の姿、本学では理念に基づく8つの目標(コンピテンス)を定め、そこに向かっていくにはどう学修していくべきかを逆算してカリキュラムを設計しました。目の前の学修課題は一体どこにつながるのか。それが明確になることで能動的かつ効率的な学修が可能となります。日本医科大学医学部学生は卒業時に多様な立場や考え方を理解し、尊重し、共感力を持って他者と接するコミュニケーション能力を持ち、医療の現場における良好な人間関係を構築することができる。日本医科大学医学部学生は卒業時に基礎科学、基礎医学、行動科学、臨床医学、社会医学の知識をもち、統合した形で問題解決に応用することができる。日本医科大学医学部学生は卒業時にその時代における克己殉公の精神のあり方を自らの文脈の中で理解し、医療の専門家としての自覚と倫理観に基づいて行動することができる。日本医科大学医学部学生は卒業時に患者中心の視点に立ち、臨床研修現場において適切な診療を行う能力を獲得することができる。6年間で身につける8つの能力克己殉公の精神を受け継ぐプロフェッショナリズムコミュニケーション能力統合された医学知識実践的診療能力日本医科大学で学ぶ8つのコンピテンス
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